応用情報技術者試験〔午後〕サービスマネジメント 対策「過去問で ITIL を学ぶ」


2021-06-30 公開

応用情報技術者試験の午後問題において、選択問題になっているサービスマネジメント分野(通常は問 10 で出題)をどうするのかを考えてみましょう。

この分野は、高度系(レベル 4 )の ITサービスマネージャ 試験のレベル 3 に該当する分野です。情報システムを運用・管理する部分ですね。

選択すべきかどうか

この分野は、システムの “運用” や “保守” をテーマにした問題です。

したがって、普段、(システム開発ではなく、その後のフェーズの)運用や保守に携わっている人が選択することになるでしょう。また、最近では “アジャイル開発” を実施していたり、 DevOps の考え方でリリースまでを担当している IT エンジニアの方々も選択すると高得点を狙えると思います。

特徴や課題、対策方法

この分野は、実務経験の有無で大きな差がでるという特徴があります。経験者にとっては、どの問題もとても簡単に感じると思いますが、未経験者にとっては “ピン” と来ない問題が多く、しかも(後述している通り)問題の種類がバラエティに富んでいるので、短時間で効果的な対策を取るのが難しいでしょう。

情報処理技術者試験の ITサービスマネージャ 試験及び、応用情報技術者試験のサービスマネジメント分野の問題は、平成 21 年に大きく試験制度が変わった時から、明確に ITIL ® 準拠 を打ち出しています。

実際、午前問題の中には「 ITIL 2011 edition によれば、…」というものも出題されていますし、午後問題も ITIL ® の用語を使っているものが少なくありません。

したがって、まずは ITIL ® の学習を進めていくべきです。

ITIL ® を活用して “運用” や “保守” の業務を体系的に整理していくとともに、定量的管理技法を会得しましょう。

今であれば、バージョンは “4” です。バージョン 4 は DX やアジャイルを見据えており、 IPA の重点施策とも合致するため、今後はバージョン 4 が主流になると思われます。

どんな知識(何について)を、どのレベルまで知っておくべきか?

次の表は、 IPA が公表している平成 21 年以後の過去問題をテーマ別に分類したものです。

カテゴリ 年 期 問 テーマ インシデント
発生
再発
防止策
サービスデザイン(サービス設計)
サービスレベル管理 21 春 11 SLA の設定 panorama_fish_eye
25 秋 10 SLA の設定
キャパシティ管理 23 秋 11 仮想環境 change_history
27 秋 10 仮想環境
28 春 10 キャパシティ管理
30 秋 10 キャパシティ管理 panorama_fish_eye
サービス継続及び
可用性管理
24 春 11 BCP
26 春 10 サービス改善活動
セキュリティ 27 春 10 情報資産
サプライヤ管理 30 春 10 データセンター panorama_fish_eye panorama_fish_eye
31 春 10 クラウド、アウトソーシング、
インシデント処理手順
IT サービス財務管理 02 秋 10 サービスの予算業務、
会計業務
サービストランジション(サービス移行)
移行 28 秋 10 移行、変更管理
変更管理 23 春 11 変更管理プロセス改善
24 秋 11 変更フロー
資産管理 25 春 11 パソコン、ソフトウェア管理
サービスオペレーション(サービス運用)
全般 21 秋 11 サービス運用全般
サービスデスク 29 春 10 インシデント対応手順 panorama_fish_eye
29 秋 10 インシデント管理手順
03 春 10 インシデント管理手順
運用 22 秋 11 バックアップ
インシデント 22 春 11 インシデント管理の
プロセス改善
01 秋 10 インシデント管理、
プロセス改善
問題管理 26 秋 10 問題管理 panorama_fish_eye
継続的サービス改善
改善活動 26 春 10 サービス改善活動

この表を見ればわかると思いますが、様々な管理分野が万遍なく出題されています。

特定分野に絞り込むのは難しいので、万遍なく知識を整理していきましょう。

上記の表を参考に、自分の苦手な分野があれば、まずはそこを中心にチェックするとよいでしょう。

あるいは、バラエティに富んでいるということは、上記の表の多様なテーマを網羅的にカバーすれば、その中から出題される確率も高いということです。

したがって、 ITサービスマネジメント の問題について優先順位を高くしている人は、ひととおり過去問題には目を通しておきましょう。

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三好康之
略歴
株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。
保有資格
  • 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
  • ITコーディネータ
  • 中小企業診断士
  • 技術士(経営工学)
  • 販売士 1 級
  • JAPAN MENSA 会員

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